自転車でEXPASA足柄に挑む(1泊2日移動記録)

記録というか日記。Verge N8にもそこそこに乗り慣れて40kmくらいまでなら普通に走れるようになってきたので、ここらで長距離走ってみようかなという思いでEXPASA足柄へ。結論を言うと死にかけた。

そもそもEXPASA足柄を目的地に選択したのには、長距離らしい距離を取れそうだったというだけでなく「レストイン時之栖」という宿泊施設の存在が大きかった。PASA併設のホテルって夢がある。泊まったことのあるPASAは岡崎くらいだが、あれはどちらかと言うと夜を明かした(宿泊施設無し)なので、合法的にというか、ちゃんとした形で泊まってみたかった。

足柄がホテル併設型だったというのを知ったのはいつ頃だったのかは覚えていない。九割がたガルラジ経由で知った事だとは思うけど。

長距離ライドに備えてリアバッグ欲しいとか考えていたけど、リアキャリアの取付がまず必要なのでそこまですべきかかなり迷って一旦やめた。代わりにサドルバッグを買って、そこに小物類を放り込むことに。一応思いついた予備チューブとパンク直しに使うバー、オイルと工具くらいしか入れていない。空気入れと着替え等々の荷物はリュックで担ぐ方向に。防寒用の荷物が少なく済んだので背負ったまま進めたけど、この時期だから出来る芸当だなという感じ。

朝頃から移動開始、渋沢駅あたりまでほぼほぼ休憩無しでひたすら漕いでいた。初めは海沿いを行くつもりだったのでその辺りを寄る予定はなかったが、国道246号線が思いの外走りやすかったので、下手に迷いたくもないしその方向に切り替えていた。

渋沢駅後の坂については諦めて歩いて押し切って、下り坂で平均速度を取り戻すような移動。休憩として寄ったコンビニで、こういう時は糖分を取るのが良いんだろうなとか考えつつ忍者めし(グレープ)と飲み物を買う。そこそこに食べて移動。下り坂が続くととにかく爽快だし、そのための登りならそんなに悪くないなとか少し思った。その後の山でそんな考えも吹き飛んだわけだが。

松田駅周辺でがっつり昼食を取って、改めてルート確認。地図に400m上昇と書いてあって目を疑う。高尾山だって200mくらいしか上昇しなかった気がするのに(高尾山標高599m、高尾山口は246m)。

高速道路を遠目に見つつ移動。途中すれ違ったおばさんに「ここ登り坂だもんね〜頑張んな〜」とか言われるくらいには多分必死な顔をしていた。

高速道路の車通りに比べて(単純比較して良いわけないのだけど)、通っていた場所の車通りはかなり少なく、なんとなく高速道路ってこういう場所をスキップするんだよなとか思う。

どの辺だったかの記憶が必死過ぎて覚えていないが、途中から246号線が完全に地獄と化す。いつのまにか歩道が切れ、路側帯的なやつも完全に人が通るような場所じゃなくなり、止まる幅も引き返す幅もなく、その上大型車はばんばん通るしで完全にやってしまった状態だった。N8のタイヤは20インチと小さく、ちょっとした段差や砂利にも油断するとハンドルが取られてしまうのだが、この狭い幅に砂利(トラックの荷台こぼれっぽい?)も段差も好き放題で本当に最悪だった。更にトンネル、登り坂、大型車からの横風。止まるかバランス崩せば即終了だったのでとにかくひたすらに漕ぎ続ける。しばらくの後歩道が出てきた時は泣きかけた、右側だったけど(タイミング見て横断)。

振り返れば遠目にもう一本別の道があったっぽいので、初めからそちらを選んでおくべきだったと思う。もう246号には乗らないと誓う。景色なんて見る余裕はなかった(とはいえ、高速道路から見下ろした景色ってこういう感じなのかくらいのことは分かった)。

一生分の坂を登って、ローソン(小山町白岩店)で休憩。豆乳(チョコ味)とグミ(タフグミとかいうやつ、美味しくなかった)を買う。246号の命懸けが怖かったので、安全のために御殿場線で足柄までスキップするかかなり迷って、結局続行した。

ローソンを抜けてしばらくで246号に別れを告げて394号へ。静岡は自転車禁止区間を設けていて、一部のルートは自転車での進入からできないのだが、ちょうど246号と394号の分岐部分で246号の禁止に引っかかる形になった。どう考えても394号の方が走りやすいのでちょうど良かった。なお上記のサイトについては初め自転車禁止の看板が分岐の真ん中にあり、「どちらの線のこと言ってんの…もしかして両方だったら完全に終わるんだが…」となり慌てて検索して知った。ちなみにサイトにアクセスすると迂回路も教えてくれる。246号もっと手前から自転車禁止にして欲しい…(迂回路もないし、静岡県じゃないしでだめなのかもしれないが)。

以降はずっと森、登り坂、森。一生分登った気がする(二度目)。あまりにも疲れてしまい平坦な道ですら休み休みになり、全ての登り坂は押して歩いた。振り返るとほとんど写真がなく、写真は心に余裕がある人が撮るものなんだなと。かなり高度が上がるので、高速道路を見下ろす形になることもしばしば。緑看板に「足柄 2km」とか書いてあってもテンションは上がらなかったし、何故一般道から乗り込もうと思ったんだろうという気持ちになった。登り坂のある2kmとない2kmじゃ全然違うので…。

ちなみにこれは高速並走しないとなかなか撮れない気がした場所。生身で高速道路に近づけるポイントなので、一瞬覗いたりしつつ。ドアは意外と重かった。

もう一生分上っただろうと思って周囲の山々を撮った写真。ここまで来てまたルートを確認したら、まだ上昇分が残っていて、もう周囲に登れる場所見当たらないが…となった。

めちゃくちゃ嬉しかった写真。EXPASA足柄はぷらっとパークの入り方が非常にわかりやすくて良い(EXPASA海老名が分かりにくいだけ)。この後ほんの少し下り気味になってEXPASAに到着になる。過去いくつか巡ったPASAの中で、入り口までが下りになっているのは初めてだったのが新鮮だった(徳光PAは平地っぽいので除外)。

16時に無事到着。移動してる時間の総計で6hの走行。併設ホテルへのチェックイン予定をめちゃくちゃ余裕持って20時とかに設定してしまっていたので、いけるか不安だったけど普通に何の問題もなくチェックインできたのでよかった。必要事項記入欄に「車種」「ナンバー」というのがあり、らしいな〜という気持ちに。車で来てないのでと伝えると普通に処理されたので、車以外で来る人もそんなに珍しくないのかなという気がした。受付して部屋に移動。第一印象としてはとにかく不思議で、フロントで受付を済ませて歩くといつの間にかホテルになっているのがかなり違和感があった。それまでPASAだったはずなのに。地続きの施設なのにこんなに雰囲気違うのかという。

シングル素泊まり5000円。高速道路上の施設なので備え付けの冷蔵庫にも酒無し(当たり前)。売店的な要素は全てPASAの方が担っているので、ホテル側には自販機があるくらい。

併設ホテル利用者の特典として、併設風呂に入り放題というのがあったので、即利用。人がいなかったので存分に足を伸ばせて良かった。軽く入ってからベッドで10分程仮眠し、下り線の方へ足を伸ばすことに。下りの方が建物が豪華な印象があった。なお下り限定の足湯カフェに向かおうと思ったがメンテナンスで休みだった。

確か下りから上りに戻る時に取った。あと風がかなり強いせいで木の揺れる音がすごく、妙に怖かったのが印象的。

上りに戻って夕食。天丼をゆっくり食べていると日常利用者でどんどん賑わい出してきて、妙に良いな…という気持ちになっていた。

売店で静岡コーラとマヨネーズの容器に入ったプリンと牛乳を買い、部屋に持ち込んで食べて風呂入って横になって就寝。21時くらい。

7時過ぎに起床。2日目の予定を全く決めていなかったのでGoogleMapを見つつ考える。根上酒造が意外と近いことを知るも10時まで待つのは厳しいなとなり諦めたり、いっそEXPASA富士川の方まで進んでみようかと考えて流石に初心者が2日続けて長距離するのは危険だなと諦めて、結局沼津をゴールにして出発。帰りは下り坂しかないし楽だろうと思っていたのに御殿場周辺登りばっかりで首傾げてしまった。

看板取り付け中の様子。

2日目は余裕があったので、ちょいちょい写真を撮りつつ移動。去年のガルラジリアルイベントもちょうど一年前になるが、その日と同じくらいの快晴で、富士山もよく見えた。

249号に乗って14km下りっぱなしになる。楽だし風気持ち良いし景色良いしで249号のことは許した。一部1日目にも出てきた自転車禁止区間が出てきたが、すぐ横を走ればすぐ合流できる形だったので迷うこともなく。大体30kmくらいで沼津駅へ。

手前の喫茶店で食べた昼食。火曜定休って看板にあった気がするが何故か空いていた。2月限定のレモンライス薬膳カレーハンバーグ。食後はショーケースの中から好きなケーキを選んでよいという素敵仕様があったので、プリンを食べた。

沼津で輪行袋に自転車を突っ込んで終了。なお今回初めて使っている輪行袋に向きがあること(どちらにタイヤを向けるか)を知り、それに従って収納した。今まで逆だったらしく、すんなり入ったので驚いた。その後は担いで電車で帰還。あれだけ苦しみながら越えた山を爆速で抜けていく公共交通機関はすごい。あと輪行袋がきれいにたためず一生購入時の状態に戻せる気がしないので、コツを知りたい。今も丸めて床に転がしている。

そこそこに長距離を走る夢は叶ったなというのと滅茶苦茶疲れました。次回は1日で100kmとかやってみたいと思いつつ、やっぱりそれは折りたたみでやることなのかという気持ちも。パンク等のトラブルにも見舞われなかったので工具類は出番なしでした。本当に良かった。

生活試行:

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